いよいよ春到来。近年、春のおでかけスポットとして全国的に注目されているのが「ネモフィラ」。その中でもネモフィラの名所といわれる「国営ひたち海浜公園」は、空と海と花と、見渡す限りブルーの世界が広がる景色で有名だ。
ここではネモフィラがどんな花か、そして見頃時期はいつ頃なのか、などといったネモフィラの基本情報をはじめ、全国からピックアップしたネモフィラ畑の絶景スポットを紹介しよう。
ネモフィラとは?美しい別名からその魅力に迫る
ネモフィラは、ハゼリソウ科ネモフィラ属の花で、インシグニスブルーなどいくつかの品種がある。一般的に、ネモフィラの語源は「森を愛する」というギリシャ語に由来すると言われている。英語名は、「Baby blue eyes(=赤ちゃんの青い瞳)」。その可憐な花の様子を赤ちゃんの純粋無垢な澄んだ瞳に例えるなんて素敵…!花言葉は「可憐」「清々しい心」「あなたを許す」「どこでも成功」。 花言葉に「どこでも成功」というのは少し違和感があるが、実はこれにも理由が。一般的に、ネモフィラは雑草に匹敵する繁殖力があって、肥料少なめ、半日陰でも咲くと言われているからだ。熱さや雨には弱いものの、寒さに比較的強い一年草で、その生命力は折り紙つき。
また、ネモフィラは、またの名をルリカラクサという。その名の通り花は瑠璃色で、シンプルなフォルムはその色の美しさを一層引き立てる。そもそも瑠璃は、日本古来より宝石につけられていた名前。一面に広がるネモフィラ畑は、まるで宝石を敷き詰めたカーペットのよう。空や海に負けないほど美しい青色をしている。
ネットの検索数も急増。「ネモフィラ」の見頃時期は例年4月~5月頃
青色と白のコントラストが美しく、横に広がって群生するため、足元が一面青色という幻想的な風景を体験できると、10~20代の女性を中心に人気を博している。
さらに、Googleトレンドでキーワード「ネモフィラ」の検索数を調べてみると、毎年3月から5月にかけて急上昇しており、その総数も6年前から上昇が続いている。梅・桜・チューリップと肩を並べ、春の花として定番になりつつあるようだ。
そんなネモフィラの見頃時期は、例年、4月中旬〜5月上旬頃。しかし、各施設によって開花状況が異なるので、最新の情報は施設の公式サイト等でこまめにチェックしておくのがおすすめだ。
ネモフィラ畑の絶景スポット20選
【国営ひたち海浜公園・茨城県ひたちなか市】
開園面積約215ヘクタールの広さを誇る自然豊かな「国営ひたち海浜公園」の「みはらしの丘」には、約530万本のネモフィラが植えられている。例年、4月中旬〜5月上旬頃には見頃を迎え、みはらしの丘一面が青く染まる。空と海の青と溶け合う風景は、まさに絶景だ。日の当たる方向や角度で異なる表情が見られるのも特徴の一つで、花と空が青で繋がる王道の風景を楽しめる午前中、青と白のコントラストが強まり、光を浴びて宝石のようにきらめく昼下がり、太陽を背にした花たちのドラマチックな景色が広がる夕方と、時間帯によって多彩な表情のネモフィラが楽しめる。
【こもれび森のイバライド・茨城県稲敷市】
3月初旬~5月下旬まで、清々しい青色の花を咲かせるネモフィラが見頃に。無数の花々の開花時には、園内に青色の絨毯が敷設されたような圧巻の光景が広がる。4月下旬頃までは、3品種の2万本のチューリップも花を咲かせ、7万本のネモフィラとの見事な共演が見られる。
【国営武蔵丘陵森林公園・埼玉県比企郡】
「瑠璃唐草」とも呼ばれ、春の花として人気のネモフィラ。国営武蔵丘陵森林公園の西口ひろば花畑では、4月上旬から中旬にかけ、約10万本のネモフィラが開花する。頭上に広がる青空、足元の花畑を染め上げるネモフィラの青の絨毯。その2つの色が重なり合う“青”の共演による絶景は、一度見たら忘れられない。2020年の花畑の改装工事で、花畑の丘を登るバリアフリー園路を設置。花道をのんびりと散策しながらネモフィラを鑑賞できるのはもちろん、様々な角度から写真撮影ができる。
【HANA・BIYORI・東京都稲城市】
よみうりランド遊園地に隣接するエンターテインメント型フラワーパーク「HANA・BIYORI」では、毎日満開の花々を見ることができる。桜の木に囲まれた四季の庭が約1万本の花々が咲き誇る花畑になり、3月下旬~5月上旬に見ごろを迎えるネモフィラをはじめ、マーガレット、チューリップ、アリッサムなど約60品種の花々が訪れる人の目を楽しませてくれる。フラワーパークの中心に位置する温室内の目玉で、日本最大級の300鉢を超えるフラワーシャンデリア(吊り花)も見逃せない。四季の庭に加え、2024年3月には園内に日帰り温泉施設「よみうりランド眺望温泉 花景の湯」がオープンした。
【国営昭和記念公園・東京都立川市】
空のように爽やかな青色が特徴的なかわいらしい花、ネモフィラ。丘の斜面にある花畑では、晴天時、花畑から空へと続く青一色の景色を撮影できることも。今年は植栽場所が花の丘に移動し、それに合わせて本数も180万本にボリュームアップ。また、フォトスポットも定番のドアやブランコだけでなく、新たにボートも追加され、写真映えスポットとしても楽しめる。
2024年3月16日~5月26日(日)には「
フラワーフェスティバル2024
」を開催。ネモフィラが見頃を迎える時期には、15万本のカモミールや、「どこを切り取っても花束に」をコンセプトにブーケガーデンと名付けられた18品種20万本の花が咲き誇る花畑も見頃を迎え、多種多様な花たちの美しい姿を見ることができる。
【長井海の手公園 ソレイユの丘・神奈川県横須賀市】
長井海の手公園 ソレイユの丘は、2023年4月のリニューアルオープン以来、年間来園者100万人を突破。例年4月中旬~5月上旬頃に、公園入口のフラワーガーデンでは約6万本のネモフィラが鮮やかに色づき、ネモフィラ、空、海がブルーでつながる圧巻の景色が楽しめる。また、公園内にはキャンプサイトや大型遊具、アニマルヴィレッジなどもあり、施設が充実。オーシャンドッグパークもあり、園内にも愛犬と散歩できるエリアが設置されている(※エリア、同伴ルールは公式サイトでご確認ください)。
【くりはま花の国・神奈川県横須賀市】
2種類100万本のポピーとネモフィラ、サクラナデシコ、アグロステンマが咲き誇るくりはま花の国で「ポピー・ネモフィラまつり」が開催。3種のポピーの開花リレーとネモフィラのコントラストが見られる。「ポピー・ネモフィラまつり」期間中の土日祝は、家族や友達と楽しめる催しが盛りだくさん。2024年4月20日(土)・21日(日)は「こども縁日」、4月27日(土)〜5月6日(振休)は巨大なダンボールめいろが登場するほか、5月4日(祝)は「こどもの日イベント 手作りおもちゃの体験コーナー」、5月18日(土)は「くりはま花の街フェア(※雨天19日(日)に順延)」などが開催。また4月20日(土)から5月19日(日)まではポピー園に優雅なこいのぼりも登場する。色とりどりの花に包まれた園内で、充実の一日を過ごせる(※雨天時の対応は公式サイトでご確認ください)。
【山中湖 花の都公園・山梨県南都留郡】
富士山に一番近い湖にある「山中湖花の都公園」は標高1000メートルの高原にあり、約30万平メートルの広大な敷地に一面の花畑が広がる。4月下旬~5月上旬にはチューリップ、5月上旬~6月上旬頃にはネモフィラが見頃を迎え、時期によってはチューリップとネモフィラの両方が楽しめる。また、ネモフィラと富士山の絶景も見応えがある。園内には親子で楽しめる「水遊具広場」や雄大な「明神の滝」などもあり、「花」と「水」を楽しめる。
【ぎふワールド・ローズガーデン・岐阜県可児市】
色とりどりの花々がリレーの様に咲き誇る、1年で最も園内が華やかになる季節。ぎふワールド・ローズガーデンの3000平方メートルの広大な敷地いっぱいに広がる、8万株の青い花の海ネモフィラガーデンと、ネモフィラとの共演を楽しめるカラフルなチューリップガーデン。ネモフィラガーデンには桜が咲き、ネモフィラの青い絨毯の上に桜の花びらが舞い散る姿は春の一瞬だけに訪れる圧巻の風景。花々の香りや華やかな風景で、自然の美しさと共に心洗われるひとときを楽しめる。GWには、ファミリーで楽しめるイベントが開催される。
【国営木曽三川公園 138タワーパーク・愛知県一宮市】
国営木曽三川公園 138タワーパークでは、約3万6000株の白や青色のネモフィラ、赤いシャーレーポピーなど、春から初夏にかけて咲く草花が公園内の花畑一面を華やかに彩る。また、園内には思いっきり遊べる大芝生広場や子どもに人気の大型遊具もあり、さまざまな楽しみ方ができる。
【なばなの里・三重県桑名市】
なばなの里の花ひろばでは例年4月中旬~5月中旬頃にネモフィラが見頃となる。約4万3000平方メートルの広大な敷地一面にネモフィラが咲き誇り、青の絨毯のような風景がひろがり、見渡す限り幻想的なブルーの世界を体験できる。特に天気の良い日は青空とネモフィラの青色が繋がり、一面が清々しい青一色の世界に変わる。花ひろばは緩やかな傾斜の丘になっているため、自然とネモフィラを背景にした写真も撮りやすい。花ひろばに併設された展望台からは花ひろば全体を眺望でき、「シンプル且つダイナミック」な景色で春の風を感じることができるのでおすすめ。花ひろば内には小径があり、その中に入って写真を撮るとネモフィラ畑の中に溶け込むような写真が撮れる。夜にはライトアップが実施され、イルミネーションとともに夜も堪能できる。
【滋賀農業公園 ブルーメの丘・滋賀県蒲生郡】
4月上旬~下旬まで、清々しい青色の花を咲かせるネモフィラが見頃に。無数の花々の開花時には、園内に青色の絨毯が敷設されたような圧巻の光景が広がる。5月中旬からは、同色系のリナリアも花を咲かせ、5万株のネモフィラとの見事な青の共演が見られる。青空のような澄んだブルーのネモフィラ、青紫色が特徴のリナリア。2種類の青に囲まれた写真はSNS映え間違いなし。花畑の横には動物たちも一緒に見ることができる。
【大阪まいしまシーサイドパーク・大阪府大阪市】
約100万株のネモフィラの見ごろに合わせて、2024年4月6日(土)~5月6日(振休)に「ネモフィラ祭り2024」を開催。ネモフィラは和名を「瑠璃唐草」といい、青一面の景色がSNSでも話題に。 ネモフィラと海、桜、チューリップがコラボした絶景を楽しめるのも魅力。また園内では、ネモフィラブルーソフト「ブルーアイ」やパフェ、ネモネードなど、ネモフィラ祭り限定のスイーツなども楽しめる。人気のキッチンカーが大集合する「Kitchen Car Fes in 舞州」が同時開催。
【花博記念公園 鶴見緑地・大阪府大阪市】
大阪府の花博記念公園 鶴見緑地には、花の万博が開催されるに当たって作られた日本最大級の温室「咲くやこの花館」などもあり、四季折々の草木や花々を楽しめる。山のエリアにある風車の丘の大花壇には、黄色や紫色のビオラやチューリップとともに5600株のネモフィラが植えられており、見頃を迎えると風車の下に青い絨毯が広がる。ネモフィラは、例年5月のゴールデンウィーク明け頃までが見頃の時期となる。鮮やかに咲き競う花と風車のある景色は、オランダの観光地のよう。四季折々の花畑の絶景を楽しめる。
【淡路島国営明石海峡公園・兵庫県淡路市】
2000年(平成12年)に開催された「淡路花博ジャパンフローラ」の会場でもあり、チューリップ、アジサイ、ヒマワリ、コスモスなど、四季折々のさまざまな花を観察できる淡路島国営明石海峡公園。春はチューリップが見頃を迎えた後、4月中旬から5月上旬ころにかけては、チューリップと入れ替わるようにポプラの丘で約1万5000株のネモフィラが開花する。ネモフィラの見頃は、例年4月下旬頃となる。2024年3月16日~5月26日(日)は「
淡路花祭2024春
」を開催。
【国営讃岐まんのう公園・香川県仲多度郡】
名勝「満濃池」のほとりに広がる四国唯一の国営公園。年間を通してさまざまな花々が咲き誇り、雄大な讃岐山脈を背景とした美しい景観が広がる。芝生広場や子どもに人気の大型遊具、サイクリングコース、四国最大級のオートキャンプ場など、施設も充実。公園内3ヶ所の花畑(花巡りの丘・青竜の谷・花竜の道)では、合計約48万本のネモフィラが見られ、4月中旬には見頃を迎える。「花巡りの丘」は、35万本のネモフィラで広大な丘一面が青色に染まる。「花竜の道」では、32品種4万本のチューリップとネモフィラの共演が楽しめる(※最新情報の開花情報は、公式サイトにてご確認ください)。
【Flower village 花夢の里・広島県世羅郡】
西日本最大級4ヘクタールに45万株の芝桜と、100万本のネモフィラが広大な丘一面を覆いつくす「芝桜とネモフィラの丘」。おすすめスポットは2種類のドレスのような立体花壇のフォトスポット「花咲小町」「プリンセスガーデン」芝桜エリア・ネモフィラエリアそれぞれにスケールアップして新登場。高さ約6メートルの「里の物見やぐら」からは、ピンクとブルーの絨毯を一望でき、まさに絶景だ。花見の後は、花夢名物の桜薫る「さくらうどん」も味わうことができる。
【国営備北丘陵公園・広島県庄原市】
4月下旬~5月上旬にかけて、国営備北丘陵公園 みのりの里 ピクニック広場で「ネモフィラ」が見頃を迎える。約120万本のネモフィラが咲き誇り、丘一面に青い絨毯が広がる。また、公園では2024年3月16日~5月12日(日)まで「備北花ピクニック」も開催。期間中はワークショップやアクティビティなどイベントも盛りだくさんだ。ネモフィラ畑には畑内に通路もあり、一面の花に囲まれた写真も撮影可能。
【海の中道海浜公園・福岡県福岡市】
花の丘に広がる100万本のネモフィラ畑。斜面をのぼって高台から花の丘を見渡すと、パステルブルーの絨毯のような景色が一面に。公園で咲いているのは、「インシグニスブルー」という品種で、そのかわいい花姿から、英名で「ベイビーブルーアイズ(赤ちゃんの青い瞳)」と呼ばれている。例年の見頃は、4月上旬から下旬にかけて。サクラと花の丘のネモフィラが、パステルコラボレーションのかわいい景色を創出する。
【くじゅう花公園・大分県竹田市】
九州の中心部に位置する雄大な久住高原。そこに広がる22万平方メートルのくじゅう花公園は、春から秋にかけて500種500万本の花々が咲き誇る。丘に広がるネモフィラの他にも、季節のお花をパッチワークのように植えている「春彩の畑(しゅんさいのはたけ)」など四季折々の花々のな中、ゆっくりとした癒しの時間が流れる。2024年4月27日(土)~5月26日(日)(予定)には、ネモフィラフェスティバルが開催される。
※記載の見頃予想は、今後の天候などにより変動の可能性があります。また、開花状況は地域・スポットによって異なります。あらかじめご了承ください。
※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。
※施設の臨時休園や、イベント中止などの場合があります。おでかけの際は公式サイトにて事前にご確認ください。
この記事で紹介されたイベント・スポット
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国営昭和記念公園のネモフィラ
東京都立川市4月下旬~5月中旬 期間は例年の見頃。気象条件により前後する場合あり -
国営武蔵丘陵森林公園のネモフィラ
埼玉県比企郡滑川町4月上旬~4月中旬 期間は例年の見頃。気象条件により前後する場合あり -
こもれび森のイバライドのネモフィラ
茨城県稲敷市2024年3月上旬~5月下旬 火曜休園 ※5月中の火曜日は開園 -
国営ひたち海浜公園のネモフィラ
茨城県ひたちなか市4月中旬〜5月上旬 -
くりはま花の国ポピー・ネモフィラまつり
神奈川県横須賀市2024年4月6日(土)~5月26日(日) -
春のフラワーフェスティバル~ネモフィラ&チューリップの祭典~
岐阜県可児市2024年3月20日(祝)~5月6日(振休) ※火曜休み(祝日の場合翌平日) -
花博記念公園 鶴見緑地のネモフィラ
大阪府大阪市鶴見区4月上旬~5月上旬 定休日なし。ただし、公園内施設は一部定休日あり。 -
淡路島国営明石海峡公園のネモフィラ
兵庫県淡路市4月中旬~5月上旬 ※天候により開花や見頃時期は前後する場合あり -
国営備北丘陵公園のネモフィラ
広島県庄原市4月下旬~5月上旬 ※期間中の休園日は、月曜日(4月29日(祝)、5月6日(振休)は除く)お5月7日(火) ※天候等により開花時期や見頃の時期が変動する場合があり。事前に公式サイトでご確認ください -
くじゅう花公園のネモフィラ
大分県竹田市4月下旬~5月下旬 シーズン中(3月頃~11月頃)は無休。冬季休園あり(12月頃~2月頃まで) -
国営ひたち海浜公園
茨城県ひたちなか市 -
国営武蔵丘陵森林公園
埼玉県比企郡滑川町 -
長井海の手公園 ソレイユの丘
神奈川県横須賀市 -
ぎふワールド・ローズガーデン
岐阜県可児市 -
国営海の中道海浜公園
福岡県福岡市東区 -
こもれび森のイバライド
茨城県稲敷市