3000年の時を超えた至宝が東京に!エジプト政府公認の「ACN ラムセス大王展 ファラオたちの黄金」ついに日本に上陸

東京都

古代エジプトの貴重な財宝が一堂に会する大規模展覧会「ACN ラムセス大王展 ファラオたちの黄金」が、2025年9月7日(日)までラムセス・ミュージアム at CREVIA BASE Tokyo(東京・豊洲)で開催中だ。古代エジプトの偉大な王、ラムセス2世(ラムセス大王)の時代を中心に、約180点もの貴重な財宝が集結。まるで3000年前にタイムスリップしたような体験ができる展覧会だ。

棺のヒエログリフから、ラムセス2世の遺体が3回にわたって移送されたことが判明。ラムセス2世のミイラが、再発見されたのは1881年のことだった。今回の世界巡回展の前に、この棺の蓋と本体がそろってエジプトから出たのは、過去に1度だけ。1976年~1977年にカビを取り除く保存処置を行うため、フランス人類博物館へ運ばれた時以来のことだそう
棺のヒエログリフから、ラムセス2世の遺体が3回にわたって移送されたことが判明。ラムセス2世のミイラが、再発見されたのは1881年のことだった。今回の世界巡回展の前に、この棺の蓋と本体がそろってエジプトから出たのは、過去に1度だけ。1976年~1977年にカビを取り除く保存処置を行うため、フランス人類博物館へ運ばれた時以来のことだそう


この展覧会の特別なポイントは、エジプト政府公認の公式展覧会であること。エジプトの文化財は厳しく管理されており、国外に持ち出されることはめったにない。しかし、本展では、エジプト政府の特別な許可のもと、ラムセス2世の棺など貴重な遺物が特別貸与されている。

展示の信頼性を支えるのは、世界的な考古学者ザヒ・ハワス博士と、日本のエジプト考古学の第一人者である吉村作治博士の監修。学術的にも価値の高い展示が実現している。なかでも最大の見どころは、日本初公開のラムセス2世の棺。金や宝石で飾られず、木の美しさが際立つこの棺は、王の威厳と神秘的な存在感を放っている。そのほか、ファラオの巨大彫像や、精巧な装飾品など、圧倒的なスケールの展示がそろう。

会場のラムセス・ミュージアム at CREVIA BASE Tokyoは、今回の展覧会のために生まれたミュージアム
会場のラムセス・ミュージアム at CREVIA BASE Tokyoは、今回の展覧会のために生まれたミュージアム

ラムセス2世の功績を伝える巨大なスクリーン
ラムセス2世の功績を伝える巨大なスクリーン


本展では「見て終わり」ではなく、“体感する”楽しさも用意されているのがポイント。プロジェクションマッピングで戦場の臨場感を味わい、VR体験でラムセス2世の神殿を巡る。まるで古代エジプトの世界に入り込んだような没入体験ができる。

この展覧会は、アメリカ、フランス、オーストラリア、ドイツなど世界5都市を巡回し、ついに日本に初上陸。エジプト政府が正式に認めたからこそ実現した、世界規模の歴史イベントだ。未知の世界へと旅するようなワクワク感と、歴史のロマンに触れられる特別な体験。3000年前のエジプトの空気を感じに行こう!

プレス向け内覧会に参加!黄金と群青に包まれる神殿空間でファラオの世界を体感

今回、実際にプレス向けの内覧会に参加し、展示を体験してきた。その模様を紹介しながら、本展の見どころを詳しく紹介する。

エントランスをくぐると、いよいよラムセス大王の時代へ!
エントランスをくぐると、いよいよラムセス大王の時代へ!

内覧会のプレスツアーでは、東日本国際大学 エジプト考古学研究所の矢澤健客員教授が解説。吉村作治博士の右腕として、一緒にエジプトでの発掘作業に携わった
内覧会のプレスツアーでは、東日本国際大学 エジプト考古学研究所の矢澤健客員教授が解説。吉村作治博士の右腕として、一緒にエジプトでの発掘作業に携わった


会場に足を踏み入れると、目の前に広がるのはまるで異世界。巨大なスクリーンに映し出されるラムセス2世の生涯と功績。その荘厳な映像と重厚な音響が、これから始まる歴史の旅への期待を一気に高めてくれる。そして、いよいよ展示室へ。扉をくぐると、そこには圧巻の光景が広がっていた。目の前にそびえ立つラムセス2世の巨大な彫像。その力強い表情と堂々たる姿に、一瞬で古代エジプトの世界へと引き込まれる。

群青色の会場で、幻想的に照らされた展示。貴重な至宝を、間近で見ることができるのも特徴の1つだ
群青色の会場で、幻想的に照らされた展示。貴重な至宝を、間近で見ることができるのも特徴の1つだ


会場全体はラピスラズリの色を彷彿とさせる神秘的な群青に包まれ、そこに砂漠を思わせる温かみのあるゴールドが差し込む。幻想的な照明が黄金のマスクや精巧な装飾品を浮かび上がらせ、まるでファラオの眠る神殿に迷い込んだかのような感覚に陥る。息をのむほどの美しさと緻密な細工。至近距離で見ると、一つひとつの装飾に込められた圧倒的な職人技が鮮明に伝わってくる。

アメンエムオペの棺から出土した金箔が施された木製マスク
アメンエムオペの棺から出土した金箔が施された木製マスク

ネフェルウプタハの襟飾り
ネフェルウプタハの襟飾り

精巧に作られたアブ・シンベル神殿のスケールモデル
精巧に作られたアブ・シンベル神殿のスケールモデル

春分と秋分の日にだけ、太陽の光が差し込み、奥の像を照らすアブ・シンベル神殿。その驚きの仕組みも、このスケールモデルで再現されている
春分と秋分の日にだけ、太陽の光が差し込み、奥の像を照らすアブ・シンベル神殿。その驚きの仕組みも、このスケールモデルで再現されている


特に目を引くのは、エジプト国外で初公開となるラムセス2世の棺。レバノン杉で作られたその棺には、細やかな彫刻と王の名を刻んだ碑文が施され、まるで3000年の時を超えた王の威厳が漂っているようだった。

さらに、「カデシュの戦い」を再現したプロジェクションマッピングは圧巻。目の前で繰り広げられる激戦の様子に、思わず息をのむ。ラムセス2世が敵軍を迎え撃つ姿、その躍動感あふれる映像と重厚なサウンドが相まって、まるで戦場に立っているかのような錯覚に陥る。

シリア人、ヌビア人、リビア人を成敗するため、斧を手にしたラムセス2世が描かれた石材。外国人捕虜に対し彼の権力と支配を強調したもの
シリア人、ヌビア人、リビア人を成敗するため、斧を手にしたラムセス2世が描かれた石材。外国人捕虜に対し彼の権力と支配を強調したもの

プロジェクションマッピングで「カデシュの戦い」を再現。ドラマチックに物語や歴実を理解することができる
プロジェクションマッピングで「カデシュの戦い」を再現。ドラマチックに物語や歴実を理解することができる


そして、最新技術を駆使したVR体験も用意されている。ネフェルタリ王妃のナビゲートで巡るアブ・シンベル神殿。360度に広がる映像の中、圧倒的なスケールの神殿や壁画が目の前に現れ、思わず手を伸ばしたくなるほどのリアルさだった。VR体験は8歳以上が体験可能。

公式サイトに掲げられている「大王、降臨。」というキャッチコピーにも「納得!きっとこれだけの至宝を一度に見られる機会は、一生に一度だな」と思った。古代エジプトの至宝と最先端技術が融合し、まるで時空を超えた旅をしているような感覚に包まれる。歴史のロマンをこれほどまでに体感できる機会は、そうそうないだろう。

【見どころ&注目展示】日本初公開 ラムセス2世の棺3000年の眠りがここに

王の眠る棺、日本初公開

本展最大の見どころは、なんといってもラムセス2世の棺。3000年以上の時を超え、エジプトから特別に貸し出されたこの棺が、日本で公開されるのは史上初の快挙だ。レバノン杉で作られたその姿は、驚くほど美しく保存されている。王の胸の上で交差する腕が握るのは、王権の象徴である司祭杖と鎌形の笏。その表情には、王としての威厳とともに、長きにわたり民を統治した強い意志が宿っているように見える。

ラムセス2世の遺体はレバノン杉で造られたこの棺に収められていた。蓋にあるヒエログリフにはラムセス2世の王名が記され、墓から隠し場までの道のりが語られている
ラムセス2世の遺体はレバノン杉で造られたこの棺に収められていた。蓋にあるヒエログリフにはラムセス2世の王名が記され、墓から隠し場までの道のりが語られている


近づいてみると、表面には金箔や宝石の装飾はない。それでも、その滑らかな木肌には特別な神聖さが漂う。棺に刻まれた碑文には、ラムセス2世の名とともに、彼の遺体が複数回移送された記録も残されている。盗掘を防ぐために王家の谷から移され、最終的にデイル・エル・バハリの隠し墓で発見されたという歴史の痕跡。この棺がここにあるという事実だけでも、歴史の重みを肌で感じられる。まさに、一生に一度の機会。ガラス越しに棺を見つめると、3000年前の王の眠りを守る静寂が、今この瞬間にも息づいているかのようだ。

偉大な王の姿を映す彫像

棺とともに見逃せないのが、ラムセス2世の巨像の上部。この石灰岩で作られた像は、王が両手にメケス(巻物を収める書類ケース)を握りしめ、威厳たっぷりに立つ姿を表現している。王の象徴であるネメス頭巾、たくわえられた付け髭、腰のベルトに差された短剣……。その堂々たる風格は、まさに古代エジプトの権力の頂点に立った王の姿そのもの。

展示の最後に「ラムセス2世の巨像の上部」を展示。王の象徴であるネメス頭巾をかぶり、付け髭をたくわえ、プリーツスカートを締めるベルトには短剣が差されている。この堂々たる姿が、ファラオとしてラムセス2世のイメージを永遠のものにした
展示の最後に「ラムセス2世の巨像の上部」を展示。王の象徴であるネメス頭巾をかぶり、付け髭をたくわえ、プリーツスカートを締めるベルトには短剣が差されている。この堂々たる姿が、ファラオとしてラムセス2世のイメージを永遠のものにした


また、メンフィスのプタハ神殿で発見されたピンク花崗岩の巨大な頭部も必見。上エジプトの支配を示す白冠をかぶり、鋭い眼差しを持つその表情には、ラムセス2世ならではの特徴が刻まれている。こめかみに向かってわずかに傾いた目、涙管のカーブ、力強いかぎ鼻……。一目見れば、3000年前に実在した王の存在感が脳裏に焼きつく。

1888年、メンフィスのプタハ神殿で発見された、ピンク花崗岩でできた「ラムセス2世の巨像の頭部」。この像は、古い時代の王家のイメージを払拭するため、もともとあった像を自分のイメージに合うよう大きさを変えて流用したものだと考えられている。こめかみに向かってわずかに傾斜した目や下向きにカーブした涙管、かぎ鼻、かすかな微笑みなどは、ラムセス2世の顔立ちの特徴を捉えている。※今回、エジプト国外での初展示
1888年、メンフィスのプタハ神殿で発見された、ピンク花崗岩でできた「ラムセス2世の巨像の頭部」。この像は、古い時代の王家のイメージを払拭するため、もともとあった像を自分のイメージに合うよう大きさを変えて流用したものだと考えられている。こめかみに向かってわずかに傾斜した目や下向きにカーブした涙管、かぎ鼻、かすかな微笑みなどは、ラムセス2世の顔立ちの特徴を捉えている。※今回、エジプト国外での初展示


古代の工芸美が光る装飾品

戦いに生きた王の力強い姿だけではなく、彼が統治した時代の華やかさを伝える工芸品の数々もまた、見逃せない。なかでも圧巻なのが、プスセンネス1世の襟飾り。その重さは約8キロ、金の輪飾り5000個以上が連なる豪奢な逸品だ。細部に散りばめられた宝石の輝きは、数千年を経てもなお色褪せない。王の威光を象徴するこの装飾品は、古代エジプトの金細工職人の技術の極みともいえる。

「プスセンネス1世の襟飾り」は、約8キロもの重さを誇り、5段に並んだ約5000個の金の輪と、小さな鐘がついた鎖で構成。エジプトの金細工職人による最高傑作の1つであり、ラムセス王朝の後継者だった彼の墓には、圧倒的な量の財宝が収められていた
「プスセンネス1世の襟飾り」は、約8キロもの重さを誇り、5段に並んだ約5000個の金の輪と、小さな鐘がついた鎖で構成。エジプトの金細工職人による最高傑作の1つであり、ラムセス王朝の後継者だった彼の墓には、圧倒的な量の財宝が収められていた


また、ウェンジェバエンジェド将軍の黄金のマスクも印象的。ツタンカーメンのマスクほど有名ではないが、その穏やかで理想化された表情には、死者を神の領域へと導く祈りが込められている。目元にはガラスの象嵌が施され、まるで今にも瞬きをしそうなほどのリアリティ。かつてミイラとともに安置されたこのマスクが、3000年の時を超えてここに存在していることに、改めて畏敬の念を覚える。

「ウェンジェバエンジェドの黄金のマスク」は、プスセンネス1世に仕えたウェンジェバエンジェド将軍のミイラに被せられた黄金のマスク。柔和で穏やかな表情が特徴的
「ウェンジェバエンジェドの黄金のマスク」は、プスセンネス1世に仕えたウェンジェバエンジェド将軍のミイラに被せられた黄金のマスク。柔和で穏やかな表情が特徴的


王の権威を示す歴史の証

戦士としての姿を捉えたオストラコン(石灰岩の剥片)も貴重な展示のひとつ。二輪戦車に乗るラムセス4世が敵兵の髪をつかみ、力強く振りかざす……。そこに描かれたのは、戦いの場で絶対的な支配者として君臨する王の姿。血気盛んな若き王の勢いと、敵を恐れさせるエジプト軍の威厳が、この小さな石片からひしひしと伝わってくる。

「二輪戦車に乗ったラムセス4世を描いたオストラコン」は王家の谷で発見されたもの。オストラコン(文字や絵が描かれた石灰岩の剥片)には、ラムセス4世が戦車に乗り、敵兵の髪をつかむ姿が描かれている。王の権威と戦士としての姿を示すものであり、エジプトの支配がいかに圧倒的なものであったかを物語っている
「二輪戦車に乗ったラムセス4世を描いたオストラコン」は王家の谷で発見されたもの。オストラコン(文字や絵が描かれた石灰岩の剥片)には、ラムセス4世が戦車に乗り、敵兵の髪をつかむ姿が描かれている。王の権威と戦士としての姿を示すものであり、エジプトの支配がいかに圧倒的なものであったかを物語っている


第22王朝シェションク2世のカルトナージュ(亜麻布と石膏で作られた装飾棺)も興味深い。金箔が施された繊細なデザインには、タカの頭を持つ王の姿が描かれ、神々に守られながら永遠の命を得ることを願うエジプト王たちの信仰心が浮かび上がる。

第22王朝のシェションク2世の墓から発見された「シェションク2世の復元されたカルトナージュの内棺」。長年の修復作業を経て、ほぼ完全な形に復元された棺には、タカの頭を持つ王が両腕を胸の上で交差させて笏を持つ姿が浮き上がる。さらに、王の臓器を守る女神や天空神ホルスの息子たちも描かれている
第22王朝のシェションク2世の墓から発見された「シェションク2世の復元されたカルトナージュの内棺」。長年の修復作業を経て、ほぼ完全な形に復元された棺には、タカの頭を持つ王が両腕を胸の上で交差させて笏を持つ姿が浮き上がる。さらに、王の臓器を守る女神や天空神ホルスの息子たちも描かれている

「タカの頭部を持つシェションク2世の棺の蓋」は銀で作られた重厚な造りが特徴
「タカの頭部を持つシェションク2世の棺の蓋」は銀で作られた重厚な造りが特徴


エジプトの職人技が生んだ芸術

黒色花崗閃緑岩で作られたラムセス2世の胸像も展示されている。この彫像は、もともと古代都市ペル・ラムセスの石材を流用して作られたものとされる。光沢のある黒い石の質感、しなやかな衣の表現、そして堂々とした姿勢。これらが合わさることで、王の強さと気品が見事に表現されている。

黒色花崗閃緑岩で作られた「ラムセス2世像の上部」。ラムセス2世の胸像。王座に座るラムセス2世の一部であり、ヘカ笏と呼ばれるカギ状の道具を持ち、ウラエウスをあしらった髪飾り、 太い襟飾り(ウェセク)、ウジャトの眼をかたどったブレスレットを身に着けている
黒色花崗閃緑岩で作られた「ラムセス2世像の上部」。ラムセス2世の胸像。王座に座るラムセス2世の一部であり、ヘカ笏と呼ばれるカギ状の道具を持ち、ウラエウスをあしらった髪飾り、 太い襟飾り(ウェセク)、ウジャトの眼をかたどったブレスレットを身に着けている


細やかな細工が施されたシトハトホルイウネト王女の鏡は、金、銀、琥珀金、黒曜石を組み合わせた美しいフォルムが特徴。持ち手にはラピスラズリの装飾が施され、古代の職人たちが生み出した芸術の極みともいえる逸品だ。

この展覧会には、ラムセス2世が築いた栄光の時代を象徴する至宝がそろう。棺に刻まれた王の眠りの静寂、巨像が放つ圧倒的な存在感、装飾品が語る華やかな王宮の生活……。3000年前の歴史が今、ここに息づいている。

【迫力のVR体験「オシリスへの旅」】時空を超えて古代エジプトへ

ただ展示を眺めるだけで終わらないのが、この展覧会の醍醐味。「オシリスへの旅」と題されたVR体験では、ラムセス2世が築いた壮大な遺跡とエジプト神話の世界を舞台に、時空を超えた旅が楽しめる。専用のゴーグルを装着し、座席に身を預けた瞬間、一気に3000年前のナイルのほとりへと引き込まれる。

目の前にそびえ立つのは、ラムセス2世の権力と信仰の象徴、アブ・シンベル神殿。その圧倒的なスケールと精緻な彫刻に、思わず息をのむ。太陽の光に照らされる神殿の正面には、ファラオの巨大な像が並び、その威光をこれでもかと放っている。目の前で広がる景色はあまりにもリアルで、まるで実際にその場に立っているかのような錯覚に陥る。

ラムセス2世が建てた壮大なアブ・シンベル神殿とネフェルタリ王妃の墓にスポットを当てた、没入型VR体験(別途2500円)。ゴーグルをつけて臨場感ある世界へ飛び込もう。体験は8歳以上から可能
ラムセス2世が建てた壮大なアブ・シンベル神殿とネフェルタリ王妃の墓にスポットを当てた、没入型VR体験(別途2500円)。ゴーグルをつけて臨場感ある世界へ飛び込もう。体験は8歳以上から可能


ネフェルタリ王妃の墓へと移動すると、そこには色鮮やかな壁画の世界が広がる。神々に迎えられる王妃の姿が描かれた壁面は、息をのむほどの美しさ。壁画に刻まれた線の一本一本までが克明に再現され、当時の職人の技巧を間近で堪能できる。VRならではの立体感が加わることで、まるで壁画の中に入り込んだかのような没入感を味わえる。

この「オシリスへの旅」は、まさに“時間旅行”とも言える没入型体験。エジプトの壮大な遺産と神話の世界を、最先端の技術で見事に再現したVRコンテンツだ。歴史好きはもちろん、初めて古代エジプトに触れる人でも、その迫力と美しさに圧倒されること間違いなし。VRならではのリアルな映像美と立体音響が、古代エジプトの空気までも再現し、まるでラムセス2世とともに時代を駆け抜けるような感覚を味わえる。古代のロマンに浸りながら、神々の息吹を感じる旅に没入してみよう。

カルナック神殿の「隠し場」から発掘された、「ひざまずき、自分の名前の判じ絵を捧げるラムセス像」。捧げているナオス(祠堂)には、アメン神、太陽神ラー、子どもの姿が描かれ、王の足元にはヒエログリフで「ラムセス、アメンから愛されし者」と刻まれている。※今回、エジプト国外での初展示
カルナック神殿の「隠し場」から発掘された、「ひざまずき、自分の名前の判じ絵を捧げるラムセス像」。捧げているナオス(祠堂)には、アメン神、太陽神ラー、子どもの姿が描かれ、王の足元にはヒエログリフで「ラムセス、アメンから愛されし者」と刻まれている。※今回、エジプト国外での初展示

「プタハ神の像を手にしたカエムワセト像」。カエムワセトは、ラムセス2世の王子でプタハ大司祭を務め、ラムセス2世より長生きしていたらファラオに即位していた人物
「プタハ神の像を手にしたカエムワセト像」。カエムワセトは、ラムセス2世の王子でプタハ大司祭を務め、ラムセス2世より長生きしていたらファラオに即位していた人物

子ライオンや猫のミイラなど動物のミイラも埋葬されていた
子ライオンや猫のミイラなど動物のミイラも埋葬されていた


幻想的なエジプトの雰囲気を閉じ込めたエジプト缶とピラミッドカレー。ラムセス大王展の余韻に浸る

展覧会を楽しんだあとは、ミュージアムショップへ。ここでは、日本限定グッズやグローバルグッズがそろう。

ヘルシースイーツ専門店「青山デカーボ」とのコラボで誕生した「エジプト缶」(1540円)
ヘルシースイーツ専門店「青山デカーボ」とのコラボで誕生した「エジプト缶」(1540円)


なかでも注目したいのが、ヘルシースイーツ専門店「青山デカーボ」とのコラボで誕生した「エジプト缶」(1540円)。グラス・ペイント・アーティストAlisa Horitaさんが手がけたデザインが、エンボス加工を施した缶の5面に美しく描かれ、まるでエジプトの歴史を閉じ込めたよう。中には、グルテンフリーかつ植物素材のみで作られたミルク風味のクッキーが入っており、味わいも上品。眺めてよし、食べてよしの特別なアイテムだ。

広々としたミュージアムショップ
広々としたミュージアムショップ

ミュージアムの定番グッズといえば、ステーショナリーが人気。こちらも、キラキラ黄金に輝く黄金仕様に!
ミュージアムの定番グッズといえば、ステーショナリーが人気。こちらも、キラキラ黄金に輝く黄金仕様に!


ショップでお気に入りのグッズを手に入れたら、会場の外にあるコンセプトカフェへ足を運んでみよう。ここでは、ラムセス大王展オリジナルのグルメが楽しめる。ピラミッドをイメージした「ラムセス大王カレー」(1200円)は、砂漠にそびえるピラミッドとオアシスを表現したユニークなビジュアル。スパイスの香りが食欲をそそり、一口食べれば異国情緒が広がる。「エジプシャンサンド ピタパンケバブ」(1100円)は、ふんわりとしたピタパンにジューシーなケバブを詰め込んだ軽食。

ピラミッドをイメージした「ラムセス大王カレー」(1200円)は、砂漠にそびえるピラミッドとオアシスを表現
ピラミッドをイメージした「ラムセス大王カレー」(1200円)は、砂漠にそびえるピラミッドとオアシスを表現

「エジプシャンサンド ピタパンケバブ」(1100円)は、ふんわりとしたピタパンにジューシーなケバブを詰め込んだメニュー。ワンハンドで手軽に食べられる
「エジプシャンサンド ピタパンケバブ」(1100円)は、ふんわりとしたピタパンにジューシーなケバブを詰め込んだメニュー。ワンハンドで手軽に食べられる


さらに、「太陽神ラーの燃えるレッドスムージー」(880円)は、金粉が散りばめられた鮮やかな赤色のスムージー。太陽神ラーの力を宿したかのような見た目にテンションが上がる。「黄金のハーブティー」(550円)は、香り豊かで、展示をじっくり楽しんだあとのリラックスタイムにぴったりの一杯。

「太陽神ラーの燃えるレッドスムージー」(880円)は、金粉が散りばめられた鮮やかな赤色のスムージー。太陽神ラーの力を宿したかのような見た目にテンションが上がる。オリジナルハーブをブレンドした「黄金のハーブティー」(550円)もぜひ味わってみて!
「太陽神ラーの燃えるレッドスムージー」(880円)は、金粉が散りばめられた鮮やかな赤色のスムージー。太陽神ラーの力を宿したかのような見た目にテンションが上がる。オリジナルハーブをブレンドした「黄金のハーブティー」(550円)もぜひ味わってみて!


3000年の時を超え、ラムセス大王が築いた栄光の世界が目の前に広がる。本展には、王の威厳を今に伝える木棺をはじめ、巨大な彫像や繊細な装飾品、圧倒的なスケールの遺物が一堂に集結。歴史の重みを肌で感じる圧巻の展示の数々が、訪れる者を古代エジプトの世界へと引き込んでいく。王としての権力、戦士としての勇姿、そして悠久の時を超えて輝き続ける黄金の遺産……そのすべてが、ここにある。ファラオの眠る棺を目の当たりにし、3000年前の息吹を感じる旅へ、さあ、体験しに出かけてみよう。

取材・文・撮影=北村康行

※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

詳細情報

◾️ラムセス大王展 ファラオたちの黄金
会期:2025年3月8日~2025年9月7日(日)
会場:ラムセス・ミュージアム at CREVIA BASE Tokyo(東京都江東区豊洲6-4-25)
開館時間:<平日>10:00~18:00(最終入館17:00)、
<土・日・祝日・特定日>9:00~19:00(最終入館18:00)
入館料:<平日>大人(18歳以上)4100円、中・高生(12歳以上)3100円、子ども(6歳以上)2400円、
<土・日・祝日・特定日>大人(18歳以上)4300円、中・高生(12歳以上)3300円、子ども(6歳以上)2600円、
VR体験料:2500円(※別途チケットが必要)
情報は2025年3月21日 12:00時点のものです。おでかけの際はご注意ください。

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