【漫画】自分の旅を振り返りたくなる、人生初のスリランカノープラン滞在の思い出

2022年記事

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この記事は2022年GW(ゴールデンウィーク)おでかけトピックス特集のものです。最新トピックスはこちら

新型コロナウイルスの影響で、今年も家で過ごす時間が長くなりそうなゴールデンウィーク。そこでウォーカープラスでは、出かけられなくてもおうちでおでかけ気分や別世界に浸れる漫画を特集。

今回紹介するのは、漫画家の二宮ひかる( @hika_ninomiya ) さんが自身のTwitterに投稿した『スリランカ夜想曲』。30年以上前、生まれて初めての外国に足を運んだ二宮さんが、インド洋に浮かぶ熱帯の島国・スリランカの体験を振り返り、昨年の夏に描いた作品だ。

誰しもが心に残る、人生初の外国の思い出

【漫画】『スリランカ夜想曲』を読む
【漫画】『スリランカ夜想曲』を読む画像提供:二宮ひかる(@hika_ninomiya)

スリランカで暮らす友人に会うため、人生初の海外に旅立った二宮さん。外は雷雨、ウインカーとワイパーとスピードメーターが壊れたタクシー、「よかったねえドアがある車で」とあっけらかんと笑う友人、なにもかもに圧倒される二宮さんの姿から本作は幕が上がる。

二宮さんは作中で「初めて旅した外国はその人となりを象徴するという」と綴る。作法にのっとって食べるビリヤニをはじめとするスリランカの数々の料理を中心に、高地の自然や、生活や言葉の端々から垣間見える当時のスリランカ情勢など、はじめて尽くしの海外体験を等身大に描いた作品だ。

『スリランカ夜想曲』3
『スリランカ夜想曲』3画像提供:二宮ひかる(@hika_ninomiya)

有名な寺院や観光地ではなく、スリランカの友人宅でのんびりと過ごした時間を振り返っているのが魅力的な本作。ウォーカープラスでは、当時の体験を漫画に描いたきっかけや、はじめての海外、はじめてのスリランカで感じたことなどを二宮さんにインタビューした。

旅のような時間の中で迎えた、はじめてのスリランカ

――『スリランカ夜想曲』はいつ頃の体験を描いた作品か教えてください。

「32年前、社会人2年目の春に旅した経験です」

――スリランカを訪れたのは、現地で暮らす友人に会いに行くのがきっかけだったのでしょうか?

「きっかけ、かつ目的です。それ以外はノープランでした!」

――それまでに、海外に行ってみたいと考えたことはありましたか?

「海外は、考えたこともなかったです。学生時代には実家を離れて一人暮らしをしていたので、その生活自体が旅のような感覚でした」

『スリランカ夜想曲』7
『スリランカ夜想曲』7画像提供:二宮ひかる(@hika_ninomiya)


――作中で描かれるスリランカのさまざまな料理がどれも食欲をくすぐられました。その中で特に印象に残っている料理や、食事時のエピソードはありましたか?

「漫画には描いていませんが、衛生状態に不安を感じることも少なからずありました。実は、料理があまりに辛く、音をあげそうだったんですが、そんな時、現地で暮らす友人から『香辛料には、衛生対策の意味もあるよ』と聞いて、それ以降は辛いものを進んで食べるようになりました」

「移動するだけでも楽しい」旅先での再発見

――はじめてのスリランカでのんびりとした時間を過ごされていたのが印象的でした。観光したい、名所に行きたいという気持ちは生まれなかったのですか?

「本当に無計画に行ったので、滞在中は、観光のことは考えもしませんでした。ただ漫画でも描いていますが、後日、アーサー・C・クラークの『楽園の泉』を読んで、『シーギリヤには行きたかったな』と後悔しました」

『スリランカ夜想曲』9
『スリランカ夜想曲』9画像提供:二宮ひかる(@hika_ninomiya)


――「車窓の緑が深くみずみずしい」「スリランカ高地の緑は深い」という言葉も心に残りました。

「スリランカ高地の緑は、やはり独特で印象的でした。湿度が高く、気温は涼しめで。重量感のある緑が素晴らしいのです。一方で、市街地の砂埃や泥道も、また印象的でした」

――はじめての海外、はじめてのスリランカで気付いたことはありましたか?

「観光地などをじっくり調べて計画する選択肢もあったはずですが、そうしなくても、旅自体はとても楽しかった。自分は、ただ移動するだけでも楽しいんだな、とあらためて気付きました」

――その後、再びスリランカに足を運ばれたことはありますか?

「行っていません。もう一度行くとしても、やっぱり行くかどうか迷って、観光地には行かない気がします。もう一度スリランカを訪れた時に見たいものは、砂埃、ココナッツオイルが香る市場、でこぼこの道、そしてやっぱり、濡れたような重みのある緑です」

――本作で描きたかったことはどんなことでしたか?

「『わたしはこうだったよ。あなたは?』という言葉を投げかける気持ちで、描きました。これを読んだ人が、はじめての旅について会話してくれていることを想像しました。

実際に、読んだ方が私に向けて自分の初海外旅行のことをリプライしてくださったりして楽しかったです。それが、私に向けて語ってくれるものでなくても。読んだ方と、その近しい人たちの間で、そんな会話がされていたら楽しいなあ、と思います」


取材協力:二宮ひかる(@hika_ninomiya)

詳細情報

■二宮ひかる
Twitter:https://twitter.com/hika_ninomiya
note:https://note.com/hikaruninomiya/
情報は2022年4月30日 15:00時点のものです。おでかけの際はご注意ください。

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